欧州縦断:2003年夏

2003年7月31日 DAY 9

スウエーデンのビールは、一般的なアルコール度数5%程度の物と低アルコール(3.5%、2.8%)がある。前者は酒店で、後者は一般商店で売っている。共に値段は150円位と変わらないが、低アルコールの方が口当たりは良い。



朝6時頃になっても深い靄がかかっている。雨こそ降っていないがかなり寒そう。久しぶりの極寒ライドの恐れあり。

朝8時頃になると靄も薄れたので出発。E-4をひたすら北上する。交通量がすくなく結構飛ばせるが、途中珍しく工事中が数箇所あった。

90キロと110キロの速度制限標識が交互に現れる。いいペースで走り、予定通り4時過ぎにフィンランドに入る。



昨日、Hornosandで見かけたGS3台が、フィンランドに入った直後にガスを入れていると登場する。1100GSが1台と1150GSが2台(それぞれペアで計6人)。ドイツ辺りからかなとナンバーを見るとイタリアである。

話かけてみるが、「英語はわかりませーーん」とのこと。ナンバーを良く見ると、イタリアのIの横にBGと入っている。「これはブルガリアじゃないの」と聞くと、何とか地方との返答で、日本的に言うと練馬ナンバーということのようである。普通どこのナンバーも国名だけで、地方まで入っているのは稀である。

わしのGPSに注目が集まる。そのせいか、Nordkappまでの道を聞かれる。こっちだって初めてなのに。ルートは極めて単純なので、「少し行けばE-75にぶつかるので、それを北上すれば良い」と言うと、「わかった」とのこと。「一緒に行こうよ」と言ったのだが通じず、先に出発されてしまった。



フィンランドは、今でもサンタクロースが住んでいると信じられている国である。道路標識の動物注意の表示もトナカイである(この時、後日トナカイ地獄に遭うとは想像もできなかった)。

E-75を北上していると、突然小動物が飛び出した。リスかなとよく見ると鳥である。奇妙な格好をしていたが、多分飛べない鳥なのであろう。

地図で見ても湖だらけなのだが、実際に走ると次々に水面が現れる。まさに湖の国である。アメリカのミネソタもそうだったがその比ではない。水に中に土地がある感じである。



E-4でフィンランドに入ってからE-75に乗り最後のセクションに入る。道路の行き着く所がNordkappだ。E-75に入ってから80キロ程北のRovaniemiの10km手前にキャンプ場があったのでそこに投宿。キャンプの他にモーテルの部屋もあり、キッチンがついているのでそちらにする(40ユーロ)。

キャンプなら10ユーロ。フィンランドの通貨はユーロになっている。



モーテルのキッチンで、豪華な晩飯を作る。但し、昨日買い込んだ食糧に入っているはずのソーセージがなくがっかり。買い物をしてバッグに入れる時に忘れたらしい。

仕方なく、貴重品であるツナ缶を開ける。メニューは、人参入りトムヤン風味春雨麺である(実は、ラーメン麺も入れてしまった)。ツナと海老も入り、味付けはコンソメプラス醤油。不思議な組み合わせだがとても美味い。

食べ終わって10時半だがまだ外は明るい。北緯67度なのだから当然か。時間が1時間進む。日の出3:55、日の入り22:52。Nordkappまで地図一枚の距離まで近づいた。

走行748キロ