アメリカぐるっと一周:2000年春

2000年4月13日 DAY 3

朝、牽引屋のマネージャーのジェフとしばしバイク談義をした後(彼はスズキのGSX1100Rでカっ飛ぶのが好きな様で、ハーレーをスチームエンジンバイクとけちょんけちょんに貶していた)、スチーブとラスベガスのBMWを扱うバイク屋に向かう。 道中ラスベガス近郊の眺めが良い道路をさかんに教えてくれる。

最近のスピード取締りの状況を尋ねると、 「運が悪ければ5マイルオーバーでも捕まる。その時ポリスが言う罪状は、エネルギー削減努力勧告を無視した罪。15マイル以上になると無謀運転となり正式な速度違反の範疇。罰金はマイル毎に5-10ドル」とのことである。

「お宅のマネージャーのジェフは時には150マイル以上でカっ飛ぶらしいよ」と言うと、 「捕まったら終身刑だな」とのこと。

「自分の住んでいるタイでは、スピード取締りはほとんどやっておらず、何かの理由で捕まっても4ドル程度渡せばOKだよ」と言うと、 「良い国だな」。 「日本はどうなの」と聞くので」、「良ければタイで生活したり、アメリカまで走りに来ないよ」と答える。


ラズベガスのバイク屋で早速みてもらう。 「後輪がおかしい」と言うと、「全部ばらしてみないと解らないので1週間程度かかるとよ」と言うので、この後のツーリングは、フェニックスのバイク屋がK1200LTはこれ一台だけで、他のBMWはR1100Rだけだったので、それを届けてもらうしかないなと一時は諦める。

メカニックのお兄ちゃんが調べ始めるが、「真中のボルトが無くなっている。 タイヤを交換した時に充分に締めなかったのが理由だろう」とのこと。 新しいボルトを入れ、電動ボルト締めと締めつけトルク計がついてレンチで締めつけると、「大丈夫だろう」とのこと。 新しいタイヤに取り替えた時に十分にボルトを締めていなかったようである。そう言えば、バイク屋に初日の朝着いたときにまだタイヤ交換をしていたな。


しかし、ヘルメットを盗まれたのは痛い。 今回のツーリング用に手に入れたアライの最新型のジェットだったが、2日しか使えなかった。 バイク屋に置いてあるヘルメットは、ノーランのフルフェイスとジェットの兼用のようなタイプと、後はハーレー用のおわんヘルしかない。幾つかのバイク屋に電話で問い合わせるが、アライ・ショウエイのジェットは見つからない。

アメリカ人とヨーロッパ人はジェットは安全ではないとフルフェイスしかかぶらないので品自体が少ないのであろう。結局、ノーランを購入する(220ドル)。


バイク屋を出たのがまだ2時前だったので、150マイル程南にあるカリフォルニア州のBestowを目指す。 ここにしたのは、インターネットのローカルアクセスがあることと、北に上がると雨になりそうだった為である。

風が強くバイクを風に向けて傾けながら走る。 久しぶりに吹き飛ばされそうな風を体験した。

4時半にBestowに着きモーテル6にチェックイン。税金込みで35ドル。走行163マイル。


フェニックスのフランクの対応の早さと、牽引屋・ラスベガスのバイク屋の作業の迅速さのおかげで時間のロスはほとんどなかった。 しかも、色々な話ができたので楽しかった。トラブルを楽しむのも旅の醍醐味である。